4月後半、3年3か月ぶりに北京と上海を訪問した。 以前の中国では短期間の間に古いビルが建て直されて多くの新しい高層ビルが完成し、街並みが見違えるほど大きく変化することが多かったことから、今回も街並みの変化を予想していた。 しかし、北京でも上海でも一部の地域を除き、市街地中心部の街並みには大きな変化は見られなかった。  今回の訪問で印象に残った変化は街の外観ではなく、建物の中にあった。それは、デジタル技術の進歩とサービス水準の向上である。 第1のデジタル技術の進歩については、北京の空港に到着するや否や気づかされた。 空港に設置されている指紋認証機器の上に右手の指4本を置くと、即座に指紋の確認が終