3月に米国でシルバーゲート・バンクが自己清算し、中堅の2つの銀行、シリコンバレー・バンクとシグネチャー・バンクが破綻に追い込まれた。スイスでも、大手のクレディ・スイスがUBSの傘下に入った。 この3月危機以降、さまざまなリスクへの警戒感が広がっている。毎年4月にIMF(国際通貨基金)が発表する「世界経済見通し」(WEO)と「国際金融安定性報告書」(GSFR)にはそれらが網羅されている。 金融危機が懸念される理由は、FRB(連邦準備制度理事会)がインフレ対応の大幅な利上げを短期間で実施し、短期金利が急テンポで上昇する一方、先行きの景気悪化予測から長期金利は低いままとなる逆イールドが起きているから