前回記事「起業家育成をうたう『神山まるごと高専」、なぜ消滅可能性都市に誕生したのか」の最後に書いたように、神山の地域活性化の本質は、多様なバックボーンを持った住民が何かを始める偶然性、偶発性にある。 筆者が神山という地域に通うようになって10年以上が経つが、神山の変化を見ていると、何か具体的な計画があり、そのゴールに向かってアクションを遂行するという企業経営的なアプローチではなく、多様な住民、もっと言えば「おもしろい人」「変わっている人」「何かをやりたい人」を集め、そういう人が出会う中で自然とわき起こるものを重視していると感じる。「別に道筋があったということではなくて、偶発的にいろいろなことが