ガダルカナルもスターリングラードも、戦争全体の趨勢を左右するような場所とは考えられていませんでした。ガダルカナルの場合、ことの発端は日本軍機の航続距離という、技術的な都合です。スターリングラードの場合も、「成りゆき」で生じた状況に、ヒトラーとスターリンのこだわりが油を注ぐ形で、攻防戦がエスカレートしました。 アメリカ南北戦争におけるゲティスバーグの戦いや、日露戦争における203高地の攻防戦なども、要衝ではない場所、予想外の場所が「成りゆき」から激戦地となった例です。どうやら、古今洋の東西を問わず、普遍的に起きうる現象と考えてよいでしょう。 現場のミス、組織間の連携不足といった事態は、戦争の中で
ウクライナ・バフムトが激戦地となったのは「成りゆき」だった?その理由
歴史家が考える戦局のターニングポイント(後編)
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