予想外の場所が、「成りゆき」によって激戦地と化した例として、もう一つ、スターリングラード攻防戦を挙げておきましょう。 スターリングラードは、ボルガ川西岸にある工業都市で、現在はボルゴグラードと呼ばれています(現在、ボルゴグラードでは市名をスターリングラードに戻そうという動きがあるようです)。 この都市は、ボルガ川沿岸地方においては交通の要衝といえます。ただ、1941年6月にヒトラーのドイツ軍がソ連侵攻を開始したとき、スターリングラードが戦局を左右するほどの激戦地になるとことを予想した人は、おそらくいなかったでしょう。ドイツ軍は、戦力を集中してモスクワを短期攻略する戦略だったからです。 ところが
ガダルカナル、そしてスターリングラードはなぜ「激戦地」となったのか?
歴史家が考える戦局のターニングポイント(中編)
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