3月2日に発表されたユーロ圏2月消費者物価指数(HICP)は、前年比+8.5%(以下すべて前年比)と市場予想の中心(+8.3%)を上回った。食料およびアルコール・タバコを除くコアベースも+5.6%と前月の+5.3%から加速し、こちらも市場予想の中心(+5.3%)を上回っている。 インフレ率の減速ペースが鈍化し、基調的なインフレ率が加速するという意味で、2月のHICPは欧州中央銀行(ECB)にとっては非常に不愉快な仕上がりである。 図表①に示される通り、徐々に、しかし確実に総合とコアの伸び率格差が縮小しており、資源価格高騰や供給制約で押し上げられていたコスト高が幅広い財・サービスに波及している可