前回まで、薩摩藩はなぜ、明治維新を成し遂げられたのかについて、3回にわたって扱ったが、その中で画期的な教育システムとしてご紹介した郷中教育からは、綺羅星のような偉人たちを輩出したことは間違いない。その中でも、1人を挙げるとなれば、西郷隆盛であろうか。 西郷の名前を知らない読者はおられないと思うが、その理解は島津斉彬によって登用された以降ではなかろうか。今回は、意外と知られていない20代の活躍を中心に、斉彬に発見される前の西郷を、その生い立ちから追ってみよう。まずは、西郷の名前や家族といった基本事項を確認してみたい。 西郷隆盛は文政10年(1827)12月7日、鹿児島城下の下加治屋町で小姓組勘定
郷中教育の申し子・西郷隆盛、農政キャリアを歩んだ彼が日本にもたらしたもの
幕末維新史探訪2023(10)郷中教育が育んだ巨星、西郷隆盛の生い立ち
Premium会員登録のご案内
Premium会員の特典
- プレミアム限定の記事配信
- プレミアム専用記事レイアウト
- 印刷に最適な画面提供