1955年の保守合同による自民党結党前の時代から政治の中枢を一貫して見続けてきた人物は、盟友の中曽根康弘元総理大臣が亡くなった今、渡辺氏の他にいないとも言われています。渡辺氏が戦後政治の「最後の証人」と呼ばれるゆえんです。 また、渡辺氏は「取材者」にとどまらず、さまざまな政局や総理大臣誕生にも深く関わり続けた「当事者」でもありました。こうした渡辺氏の目線から戦後政治を描くことで、戦後日本の歩みが別の側面から見えてくるのではと考えました。 渡辺氏の主張や考えの是非を論じるということではなく、あくまで渡辺氏の視点から戦後政治に別の角度から光を当て直すことを通じて、戦後という時代そのものを描きたいと