本稿の結論は、「対立する状況でバランスを取り中庸の決着を目指すと、最終的に不満の残った両側から決定者が恨まれる」という話です。 一番卑近なものは、社会保障論における西村博之(ひろゆき)さんの数々の言説であり、「公金チューチュー」と命名された暇空茜さんとColabo問題なども典型です。その大概において、マイノリティに対する考え方や抑圧された立場への配慮、社会的弱者のありようなどといった問題は賛否両論にあり、よく燃えるがゆえに、自身の利益のために分断を促す煽動者がしばしば現れます。 仮に社会に2%ぐらい弱者がいたとして、自分の責任ではないにもかかわらず、何かの問題に巻き込まれた結果として弱者になっ