(古森 義久:日本戦略研究フォーラム顧問、産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授) ジョセフ・バイデン氏がアメリカ大統領に就任し、ホワイトハウスに入ったのは2021年1月20日だった。当時、選挙戦での対抗馬だった共和党のドナルド・トランプ前大統領は、その前年の2020年11月の大統領選挙で民主党側の大規模な不正があったと主張して、バイデン氏の勝利を認めなかった。共和党側の多数がこの主張に同調し、バイデン大統領の登場時のアメリカ国政は混乱をきわめた。 それからまる2年、バイデン大統領の選挙での勝利は正当性を認められた。トランプ支持層の不満はなお激しく残るまま、民主党による統治はスタート