まず、プーチンが意識している問題には、ロシアが抱えるヨーロッパに対するコンプレックスがあります。 我々は単純に「ロシアもヨーロッパの一部である」と考えがちですが、ヨーロッパの中にもヨーロッパというアイデンティティの密度や濃度があり、西に行けば行くほど、そして、イギリスに近い場所ほど、よりヨーロッパであるという感覚があります。 宗教にしても、ヨーロッパにはカトリックがあり、カトリック以上にプロテスタントの世界ですが、「我々が最も先進的である」という意識がヨーロッパにはあります。「俺たちだって本当のヨーロッパなのに」と思いつつ、現実には「そこに追い付いていない」という実感をプーチンは持っています。
既に「詰んでいる」プーチン・ロシア、戦争終了後に考えられる2つの展開
社会学者の大澤真幸氏が語る、新生ロシアから始まる世界新秩序の可能性
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