「煩悩」とは、私たちを「煩」わせ「悩」ませるものだが、和鐘・梵鐘の「梵」とは、悩みや迷いを断ち切り、心を安寧に導く効果があり、また悟りに誘う功徳があるとされる。 大晦日に除夜の鐘を108回撞くのは、人の「煩悩」が108あることに由来する。 欲は煩悩の源であり、欲っする心。 不足したものや不満を満たしたいという気持で、それは人間の深いところに根差す、誰しもが生まれながらにもっている本能である。 人は、欲を満たすために活動する。 それは生理的なことに始まり、社会的、利他的な高次な領域まで進化し、それが意思となり行動となる。 健康、教養、趣味、勉学、財産、名誉、そして感動、やすらぎなど、すべては欲があ