米WTI原油価格は年初来安値の水準で推移している(1バレル=70ドル台)。 振り返れば、ロシアがウクライナに侵攻すると原油価格は今年(2022年)3月に1バレル=130ドルに高騰した。当時は「150ドルを突破し史上最高値になる」の観測がもっぱらだったが、その後100ドル割れし、5月下旬に再び120ドル超えとなった。 ところがその後ウクライナ危機が長期化するにつれて、西側諸国のロシア産原油を禁輸する動きが活発化したものの、原油価格は夏以降、下落傾向が続いた。ウクライナ侵攻開始後の原油価格の高騰は「ロシア産原油が市場から消える」という供給不安から生じていたが、この「ロシア・プレミアム」が次第に尻す