「そんなもの捨ててしまえ!」 繊細な息子エドセルがT型フォードをモデルチェンジしたいと考え、勇気を振り絞って父ヘンリー・フォードに提案書を見せた時に浴びた言葉だ。 時は1924年、ゼネラル・モーターズ(GM)が繰り出す当世風の乗用車にエドセルは脅威を感じていた。 言うまでもなく、GMはそれから世界最大の自動車メーカーに登りつめ、やがて極度の不振に陥った。 より優れた車を作る方法を学ぼうと、大金をつぎ込んで新会社「サターン」を立ち上げ、カリフォルニア州フリーモントの工場でトヨタ自動車との合弁事業に乗り出した。 惰性を克服しようとする試みは、いずれも失敗に終わった。 しかし今、米国のみならず世界中の