韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権は、北朝鮮との境界線に近い黄海上で韓国海洋水産部の公務員であるイ・デジュン氏(以下“イ氏”)が北朝鮮軍によって射殺された事件(以下“西海事件”)で、イ氏が「自主的に越北しようとしたことが原因だ」との結論を下していた。 この事件には国家情報院、国防部、統一部などが関与していたが、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権になって各省庁は「自主的な越北だった」という文在寅政権の判断を覆し、「自主的な越北の証拠はない」と結論付けた。こうした各省庁の判断の変更が、検察の捜査につながった。 文在寅政権時代、「自主的な越北」の判断を確定させるため、国防部は「2020年9月23日午前