「働かないおじさん」という、少々毒気を含んだ言葉が巷に流布している。若手社員からすると中高年社員が高い給料をもらいながら、それに見合った仕事をしていないのは不公平に映るし、彼らが上にいるために自分たちの活躍の場が奪われているのは我慢できないのだろう。しかし、中高年の側にも彼らなりの言い分があるはずだ。 そもそも「働かないおじさん」問題の責任はいったいどこにあるのか、どうすれば解決できるのかを考えてみよう。 いつまでも浮上しない日本の国際競争力と企業の労働生産性、乏しいイノベーション。背景には日本人労働者の意欲低下、とりわけ前向きにチャレンジする姿勢の欠如があるのではないか──。それを確かめるため