世界各地の欧州の友人に、この旧大陸の今後についてどう思うか尋ねると、往々にして2種類の感情を伴った答えが返ってくる。 1つ目は感嘆だ。 ウクライナを助けてロシアの侵略に抵抗する戦いにおいて、欧州は団結と気骨、多大なコストも厭わない断固たる態度を示してきたからだ。 だが、2つ目は警戒心だ。 情け容赦ない経済的な締め付けにより、欧州は2023年以降、打たれ強さを試されることになる。 世界のエネルギーシステムの再編、米国の経済ポピュリズム、地政学的な仲違いが欧州連合(EU)や英国などのEU非加盟国の長期的な競争力を脅かすのではないかとの懸念が強まっている。 リスクにさらされているのは欧州の繁栄だけで