最近のユーロ相場は堅調に推移しているが、これは欧米金利差の挙動と整合的な動きではある(図表①)。 おりしも米10月消費者物価指数(CPI)の失速を契機に米金利が押し下げられる一方、ユーロ圏にはこれといったインフレ抑制に関する情報が見出せない。当然、この格差は双方の金融政策格差、端的には金利差として現れる。【図表①】 もっとも、ユーロ圏は払しょくできないインフレ懸念がそのままスタグフレーション懸念として居残っている状況でもあり、素直に金利高を通貨買い要因として処理すべきなのかどうかは疑問がある。 また、仮に金利水準の高低だけで議論をするにしても、ドルのユーロに対する優勢はどこまで続くのか。 過去