その時に、田中さんがこう言いはったんです。「(生活困窮者自立支援制度については)全く知らなかった。こんなものがあったんだ。日本はすごいと思ったぐらいのテンションだった」と。 この言葉に、委員のみんなが衝撃を受けてね。 生活困窮者自立支援制度は平成27(2015)年4月に始まり、既に7年が経過しています。それなのに、実際に支援に関わる方に制度の存在が届いていなかった。これは、本当に衝撃的でした。 その時に、同じ委員を務める認定NPO法人抱樸(ほうぼく)の奥田知志理事長が、「困窮制度は山の上のそば屋ではないか」と言われたんですね。いくらおいしいそばを用意しても、その存在が知られていない。いくらおい