円安が進むと輸入企業には不利になり、輸出企業には有利になるというのが、これまでの常識であった。円安が進めば、輸入の仕入れコストは上昇するが、円ベースで見た企業の売上高は増加する。実際、過去を振り返っても、円安になると輸出企業を中心に業績が拡大するケースが多かった。ところが今回の円安では、輸出企業の中からも、業績が上向かない、あるいは悪化しているとの声が聞こえてくる。 大手メーカーでも、四半期決算において円安によるコスト増が輸出増を上回り、業績が悪化したところがあるし、地方の中堅企業では、輸出企業であっても円安に苦しむところが多い。 為替の変化には必ずメリットとデメリットの両方が存在するが、一般