中国共産党の第20回党大会は、予想通り習近平国家主席の3選で終わったが、その主役は胡錦濤・前国家主席だった。通常はシャンシャンで終わる閉会式の最後で、胡錦濤は隣に座っていた習近平に抗議するようなそぶりを見せ、護衛に抱えられて退席したのだ。 その原因についてはいろいろ推測があるが、この出来事は長幼の序の厳格な中国で、習近平が前任者を公然と排除できる独裁者になったことを図らずも世界に示した。彼はロシアのプーチン大統領と同じユーラシア国家の専制君主に一歩近づいたが、それは世界史の中では新しい現象ではない。 中共の7人の政治局常任委員会からは、李克強(前首相)や汪洋(全国政治協商会議主席)など、胡錦濤
習近平とプーチンが接近する「ユーラシア国家」
グローバリゼーションが逆転して「再分岐」する世界
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