タイで日系ベンチャーが生産・販売している4人乗りの超小型電気自動車(EV)「FOMM ONE」が注目を集めている。水害時には水上移動が可能で、洪水の懸念が高まっているタイで引き合いが増えているためだ。今後、FOMM ONEは中国でも生産・販売を始める計画で、アジアのEV市場に攻勢をかける狙いもある。 同車を開発した株式会社FOMM(フォム)は、スズキの元エンジニアで、トヨタ車体でも新型「コムス」の開発に携わった鶴巻日出夫氏が2013年に設立した。2019年3月にタイで生産を開始しており、今年7月から本格的な量産に踏み切った。OEM(相手先ブランドによる生産)を通じ、バンコクの工場で月100台が