米フェデックスはもう少しで離陸に失敗するところだった。 時は1973年。初の翌日配達サービスを開始した数カ月後に第1次石油ショックが世界経済を直撃し、創業間もない物流会社は破綻する運命にあるかに見えた。 時は流れて2022年。石油輸出国機構(OPEC)が10月5日に大幅減産方針を発表し、すでにぐらついている世界経済に再び衝撃波を送った今、燃料価格はフェデックスの懸念の一つでしかない。 貨物取扱量が伸び悩み、コストも高止まりしているために同社は9月に通期(2023年5月期)業績見通しを取り下げることを余儀なくされ、株価が20%を超える下げを記録し、110億ドルの時価総額が吹き飛んだ。 フェデック