技術系の専門用語って、どうしてこんなに難しいのだろう?「凝集沈殿」「フロック」「脱水ケーキ」……。言葉の意味を調べると、「コロイド」だの「帯電」だのと新たな専門用語が出てきて、頭の中は大混乱だ。 25年前、化学系の出身でも工学系の出身でもない私が、大手電機メーカーで水処理の仕事をすることになった。全く畑違いの分野である。 次々と出てくる専門用語は意味不明。調べても調べても、言葉のイメージが湧かない。結局、「そういうものだ」と無理やり自分を納得させ、言葉だけを覚えていく作業を繰り返していた。 ある日、その「凝集沈殿」の実験に立会う機会があった。ビーカー内の排水に薬品を注入してかき混ぜると、今まで