メンデルが行った実験は、形質(生物の持つ性質や特徴)が異なるエンドウを交配して、その形質がどのように子孫に伝わるのかを調べる、という至ってシンプルな実験です。 例えば、「黄色の豆、あるいは緑色の豆をつける2種のエンドウをかけ合わせると、子世代の豆の色は何色になるか」といった実験です。 メンデルが実験を行う以前から、いろいろな研究者が同じような実験を行っていました。しかし、メンデル以前の研究者で遺伝の法則性を見出した者はいませんでした。 なぜメンデルだけが法則にたどり着けたのか。それは、彼が「注意深く、丁寧に仕事をしていたから」という理由につきると思います。 メンデルの実験では、主に二つの点が重