仕事が先か、制度が先か──それがシリコンバレーと日本の決定的な違いだ。 コロナ禍が落ち着くのを見計らって先月、筆者は4年ぶりに米国のシリコンバレーを訪ね、現地の働き方を取材した。そこで強く印象づけられたのが冒頭のコントラストである。 マスク姿が消え、すっかり元の社会、元の生活に戻った現地では、シリコンバレー流の働き方も健在だった。それどころか進化したITの後押しを受け、日本との違いが一層鮮明になっていた。その違いに注目することで、わが国の働き方改革の方向性を改めて考え直すヒントが得られるのではないか。 わが国では近年、新しい働き方が次々に登場し、注目を集めている。テレワーク、副業容認、選択的週