英国のトラス新政権による減税を主とする大型経済対策が金融市場で否定的に評価され、通貨・株式・債券の「トリプル安」につながっている。 特に債券市場の動揺は深刻で、英国の10年国債流通利回りは、トラス新政権が大型経済対策を発表する前日(9月22日)時点の終値で3.489%だったが、23日には3.822%に急上昇した。その後、10年国債流通利回りは27日に4.501%まで急騰している。 こうした事態に鑑み、イングランド銀行(BOE)は10月頭から開始するとしていた保有国債の売却を10月末まで延期するとともに、時限的な国債の購入を開始すると発表した。このBOEの決断が好感され、28日の10年国債流通利