円安に歯止めがかからない。政府・日銀が円買い為替介入に踏み切ったが、効果は知れている。大本の金融政策を変えない限り円安は止まらない。 それだけではない。もはや先進国から落ちかかっている日本の通貨を買おうなんて誰も思わないから、中長期的にも円の価値はどんどん落ちていく。9月24日の東京新聞で渡辺博史・財務省元財務官は、円安の背景として日米金利差に加えて、〈日本の産業力が落ちているという基礎的条件があり、日本の実力は1ドル=120─125円くらいに弱まっていると思う〉と指摘していたが、まさにその通りだ。 この円安傾向が長期化して円の価値が下がり続ければ、輸入価格高騰による物価上昇に歯止めがかからず