日本陸軍の創成を支えた外国人に、ドイツ軍参謀少佐のクレメンス・ヴィルヘルム・ヤーコプ・メッケルがいる。メッケルは明治時代の軍人だ。 明治18年(1885)3月、メッケルは日本の高等武官養成のため来日し、陸軍大学校に着任した。そこで師団制の整備などに尽力して、軍制の近代化に寄与したあと、明治21年(1888)3月にドイツへと帰国した。 メッケルには優れた戦術家としての名言や逸話が伝わっている。 今回は、メッケルに関する逸話のうち、日本史のある有名な合戦に関するものを書かせてもらう。言わずと知れた関ヶ原合戦である。 メッケルは、関ヶ原の陣容をひと目みて、即座に「西軍の勝ちだ」といったとされている。