2023年のNHK大河ドラマは、タイトルが「どうする家康」と大河らしからぬユニークなものに決まり、早くも話題を呼んでいる。幼少期は人質生活を送った苦労人でありながら、征夷大将軍まで上り詰めた徳川家康。その波乱万丈の生涯がどんなふうに描かれるのか。偉人研究家の真山知幸氏は、「天下に手をかけたあとの家康の気苦労にも、考えさせられるものがある。大河ではぜひそこまで描いてほしい」という。『なにかと人間くさい徳川将軍』(彩図社)を上梓した同氏が、家康が豊臣家からいかに名実ともに権力を奪ったのか解説する。 天下分け目の大決戦──。そんなふうに呼ばれるせいか、慶長5(1600)年の関ヶ原の戦いをもって、豊臣