8月下旬に日本国内の7基の原発の再稼働と、原発の新増設が発表された。政府は電力危機をはじめとしたエネルギー問題を理由に挙げているが、原発を抱える自治体などからは慎重論も出ており、永田町や霞が関とその周辺はかまびすしい。 もっとも、実際に原発の側で暮らしている人は冷めている。今回、とある地方都市の原発で10年以上働いているNさん(61)は、淡々とした口調でこう語った。「私の住む町は原発に依存しています。学校の同級生、親類、ご近所さんたちが直接雇用だけでなく、孫請けやひ孫請けまでいろんな形で原発から仕事をもらっている。みんな原発に対しては『本音と建前』があるような感じ。本音は別のところにあっても、