8月24日に開かれた政府の「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」の会合で、岸田首相は「次世代革新炉の開発・建設」を「将来にわたる選択肢として強化するため、検討を加速してほしい」と指示した。 昨年(2021年)決まった第6次エネルギー基本計画では「可能な限り原発依存度を低減していく」という方針だったが、今回の方針はその大転換である。何も決めない「検討使」といわれた岸田首相に、何があったのだろうか。 まず「新増設」とは何だろうか。これは新設と増設という意味だが、常識的には新たな敷地に原発を建設するか、現在の敷地の中に原子炉を増やすことだろう。このうち前者は政治的には不可能に近いが、後
「次世代革新炉」で原子力の「失われた10年」は取り戻せるか
ウクライナ戦争によるエネルギー危機が岸田首相を動かした
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