いつも小難しい話ばかりさせてもらっているので今回は息抜きというわけでもないが、戦国にまつわると見られる言葉や諺(ことわざ)について、それぞれの語源を気軽に紹介することにしよう。 一般に、派手でかっこいい人という意味で使われる「伊達者(だてしゃ)」という言葉がある。その語源は、伊達政宗にあると言われている。 朝鮮出兵の頃、政宗は豊臣秀吉の要請で、本営の名護屋城(佐賀県唐津市)まで武者行列を進発させた。仙台藩の正史『伊達治家記録』は、その時の伊達軍の武装がとても華美だったため、「京童の諺に、“伊達者”と云い習わし、これよりして、“伊達をする”と云ふ詞は始まれりと云ふ」と記述している。 特に政宗自身