世界貿易はこれまで、ほぼ全面的と呼べるほど海上輸送に依存してきた。 運ばれる商品は半導体からスニーカー、電動式搾乳機に至るまで、世界貿易量の約9割を海上輸送に頼ってきているといわれる。 ただ近年、大型のタンカーやコンテナ船が使用する「バンカー燃料」と呼ばれる汚泥のような燃料が問題になってきている。(編集部注:バンカー燃料とは主に船舶用の燃料として用いられるA重油、B重油、C重油の総称で、A重油は不純物が少なく軽油に近い、B、C重油は硫黄などの不純物が多く含まれ粘度も高い) 環境に配慮したビジネス慣行がなかば常識化している昨今、バンカー燃料は時代遅れと捉えられているのだ。 というのも、バンカー燃