金融資産の運用では、毎年毎年の物価上昇のペース(インフレ率)を金融資産の拡大ペースが上回らないと、その資産は目減りしてしまうことを意味する。そのため、資産運用の成果は、インフレ率を上回ることが最低限求められるわけである。 しかし、ここ数十年、わが国では、インフレ率がゼロ%周辺で推移していたため、インフレ率を上回らなければいけないという意識が薄くなっているのではないだろうか。預貯金の金利も、ほぼゼロ%水準であったことから、気にしなくなっているというのが実情だろう。 そこで、以下では、インフレ率の推移とわが国の定期預金金利(1年)の推移を確認することを通して、今後の金融資産の運用について考えてみた