共産圏で使われる用語に「細胞秘書」という言葉がある。ここで言う「秘書」という単語は、資本主義社会で使う「秘書」とは意味が異なり、朝鮮労働党の最下位の党組織責任者を意味する。 北朝鮮では、5人から15人で構成された朝鮮労働党の最下位末端組織を「党細胞」と呼ぶ。生物の基本単位が細胞であるように、朝鮮労働党を構成している基本単位組織も細胞である。 その細胞の責任者である細胞秘書は、北朝鮮の細胞にくまなく入り込み、国民を監視、指導することを通して国内の統制、安定に努める責務を負う。 例えば、田舎の50人ほどの学校であれば、校長の上に細胞秘書がおり、校長より権限を持つ。町内でも、会社でも、農場でも、すべ