和田秀樹著の『80歳の壁』(幻冬舎新書)が売れているので読んでみた。わたしが読んだものは帯に「40万部」とある。 最初にお断りしておくが、同書にケチをつけようというのではない。むしろわたしは、和田氏が昔テレビによく出ていたころから、やけに高い声の人だなとは思ったが、かれの人柄や話の内容には好感をもっていた。 読みながら、同意するところや疑問のところなど相当数の付箋を貼った。読み終えたあとでは、基本的には妥当な、同意できる点が多いという感想をもった。かれは医学界の常識に対して妙な遠慮がないところがいい。 同書の要点を一言でいうなら、「80歳を過ぎたら我慢をしない」の一点に尽きている。つまり「老化