食堂車、といっても若い人にはその姿を連想することが難しいかもしれないが、列車の中で食事ができる食堂車は、長い間、長距離を走る列車に不可欠の存在とされていた。 新幹線のない時代には、「ブルートレイン」のように、一昼夜をかけて長い距離を走る列車が全国で運転されていた。それらに連結されていた食堂車は、列車内で長い時間を過ごす乗客のためのサービス施設であると同時に、豪華列車のシンボル的存在となっていたのである。 食堂車の歴史は長い。 日本で初めて食堂車が運転されたのは1900(明治33)年4月8日のことで、現在の山陽本線を建設した明治の私鉄・山陽鉄道が、大阪と三田尻(現在の防府)の間を走る1往復の急行
日本の鉄道で見直される食堂車、122年の栄枯盛衰
高速移動と画一的サービスで退潮するも、地産地消の「グルメ列車」で復権
Premium会員登録のご案内
Premium会員の特典
- プレミアム限定の記事配信
- プレミアム専用記事レイアウト
- 印刷に最適な画面提供