最新の国連推計に基づけば、21世紀後半には世界人口が減少局面へ転じ、人口爆発は終焉を迎える。歴史を振り返ると、人口爆発をもたらした主因は死亡率低下であったのに対し、人口爆発の終焉をもたらす主因は出生率低下である。経済成長等を背景に、「多産少死」から「少産少死」へ転換が進んでいる。「少産少死」がもたらす人口問題は2種類ある。人口が減少局面へ転じるという「規模」の問題に加え、少子高齢化が進むという「構成比」の問題もある。 実は、「規模」の問題よりも「構成比」の問題が先に訪れる可能性が高い。日本が既に経験している現役層の負担増や財政悪化の問題は、今後グローバルに広がりやすいと思われる。 世界の人口動