7月13日、ユーロ/ドル相場が2002年11月以来のパリティ(1ユーロ=1ドル)を割り込んだ際、本欄への寄稿『対ドルで急落するユーロ、「パリティ割れ」も視野に入るドイツの貿易赤字転落』では、その背景や心配される展開などについて簡単な考察を示した。 その後も、ユーロ軟調という地合いがどれだけ続くのかという照会は非常に多いので、今回は前回パリティ割れに直面した2000年代初頭の状況を振り返りつつ、現状に対して何が言えそうなのかという観点で議論を進めてみたい。 足許のユーロ下落の理由は金利、需給の両面から解説が可能である。筆者は後者の需給にかかわる論点こそ決定的だと考えているが、目先筋にとっては前者