(古森 義久:産経新聞ワシントン駐在客員特派員、麗澤大学特別教授) 安倍晋三元総理の暗殺事件は、当初、暴力が民主主義に戦いを挑んだとする論評が多かった。民主主義への挑戦、民主主義の否定がこの暗殺事件だと断じる見解である。だが容疑者のこれまでの取り調べでは、日本の民主主義を崩すために安倍氏を狙撃したというような動機はまったく浮かんでいない。 この事件がまず強烈に明示したのは、今の日本ではこれほど有力な政治家も暗殺を防げないという国内治安の欠陥だった。 安倍氏のような超重要人物の安全を守るために必須の警護措置がとられていなかったのだ。その警護の不在や弛緩は、むしろ今の日本の民主主義の弱点から発生して
安倍氏暗殺事件で浮かび上がる「日本の民主主義」の弱点とは
銃撃されるも一命を取り留めたレーガン大統領、何が違っていたのか
Premium会員登録のご案内
Premium会員の特典
- プレミアム限定の記事配信
- プレミアム専用記事レイアウト
- 印刷に最適な画面提供