水族館は、大人も子どもも楽しめる稀有な観光施設である。各都道府県にたいてい1つ以上あり、旅行の計画にも入れやすい。筆者は2022年7月下旬に上梓する『イラストで読む建築 日本の水族館 五十三次』(青幻舎)の中で、全国53館の水族館をレポートした。水族館は近年、新施設やリニューアル施設が続々とオープンしており、今が旬だ。 筆者は建築専門雑誌の元編集長で、今は「画文家」として活動している。昔から水族館が好きだったが、ガイドブックを見ていると、「建築」や「空間」に触れているものはほとんどない。建築好きとしては、魚だけでなく、空間も見てほしい。 だから、自分で書くことにした。完成した書籍の帯には、「“