人はパンのみにて生くるものにあらず、とイエスは言った。とはいえ、パンが不足すれば人は怒り出す。 今日のような食料価格ショックに世界が前回苦しんだ時には、ほかの要因も相まって「アラブの春」と呼ばれる反乱の波が沸き起こり、4人の大統領がその座を追われ、シリアとリビアで身の毛もよだつような内戦が始まるに至った。 不幸なことに、ウラジーミル・プーチンによるウクライナ侵攻のせいで、穀物とエネルギーの市場が再び大騒ぎになっている。 このため、今年は騒乱の発生も避けられない。 食料とエネルギーの価格高騰は、インフレの最も耐えがたい形態だ。 家具やスマートフォンが値上がりすれば、購入を延期したり、なしで済ませ
空腹と立腹、迫りくる騒乱の波
不安定化する世界、食料・エネルギー価格の高騰がとどめ
2022.6.29(水)
The Economist
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