広島・長崎に原爆が投下されて以来、77年が経過した。これまで、核戦争は実際には起こらないとされてきた。なぜならば、核戦争は人類を破滅に導く危険性が高く、核保有国の指導者にとって核兵器使用は決断できないタブーとされてきたからだ。 しかし、このタブーをロシアのプーチン大統領はウクライナ侵攻でいとも簡単に打ち崩してしまった。プーチン氏はウクライナ侵攻に関連して、「国家の主権を守るためであれば核兵器を使用する」と発言しているからだ。結果、核の実際の使用の可能性を巡り、国際社会は蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。 実は、プーチン大統領が核兵器の使用の可能性を示唆するのは、今回が初めてではない。20