「総裁発言、値上げ納得しない おカネ無い」 金融を学ぶ大学生との会話で飛び出した心の叫びが、胸に染み入る。 物価上昇が問題になる中、日銀の黒田東彦総裁が「家計の値上げ許容度も高まってきている」などと発言し、猛烈な批判を浴びた。国会でも野党議員から追及され、「全く適切でなかった」として発言撤回に追い込まれた。 いつの時代にあっても、人々はインフレを喜んで受け入れることはない。仕方なく受け入れるのだ。特に収入が限られる若者と年金生活者にとって、食料品・生活必需品の価格上昇は耐え難いもの。生活の根幹である食料品の価格が急上昇すると、入手が困難になり死活問題になる。さらに食料品を輸入に頼っていれば、自国