5月下旬から6月上旬にかけて、2年2か月ぶりに米国に出張した。新型コロナウイルス感染症の拡大以前は毎年数回定期的に会っていた中国専門家などの友人たちと再会を喜び合い、最近の米中関係を中心に意見交換した。 出張の都度訪れていたレストランが2年余りの間にいくつも閉店してしまい、寂しい想いをしたが、それ以上に心が痛んだのは、米中関係が一段と悪化していたことだった。 以前は比較的中立的だった経済分野の友人らも中国に対する批判的な姿勢に傾いていた。 発足から1年4か月以上経過したジョー・バイデン政権は、依然として対中政策のビジョンがないと多くの中国専門家が指摘する。 中国側の問題点は指摘しても、それに対