情報番組で、是枝裕和監督作『ベイビー・ブローカー』主演のソン・ガンホがカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞したというニュースが流れた際、コメンテーターが「それよりも『PLAN 75』の方が気になります」と言葉を遮った。 確かに『PLAN 75』は誰もが無関心ではいられない、他人事ではない作品だ。 カンヌ国際映画祭ではある視点部門に出品され、初監督作に贈られるカメラドール スペシャルメンションを受賞した本作。カンヌといえば、83年に最高賞であるパルム・ドールを受賞した『楢山節考』が思い出される。70歳を超えた老人を子どもが山に捨てに行かねばならない、「姥捨て山」を題材にした作品である。 当時、実際には
ありえないと言えるか、高齢者の安楽死を認める映画『PLAN 75』の世界
「75歳以上なら安らかな最期を選べますよ」その言葉に本当に心は動かないか
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