彼は総理をやるべきではなかった。人との約束だって平気で破る。 2001年の総裁選で彼は勝利したが、最初は俺も出馬していた。でも、塩川正十郎(元財務相)さんから、「同じ清和会から2人出るのはまずい」と説得され、では「政策協定がきちんとできるならば」と応じた。人事を含め、政策は一緒に決めていく約束だったから、降りることを決めたんだよ。 ところが、そう決めた日の夕方には、もう俺に何の相談もなく、純ちゃんは勝手に人事を決め始めた。 俺が官邸に押しかけて、「相談しながらやると言ったじゃないか」と言うと、「まあ亀ちゃん、そんなに怒るなよ、そのうちやるから。俺は今朝な、夢精したよ」なんて冗談を言ってはぐらか