中国は、ロシアによるウクライナ侵略での核兵器使用の脅しが効果をあげたことを教訓として、台湾侵攻に際しては初期段階から米国や日本への核の威嚇へと走るだろう――ワシントンの中国や核戦略の専門家の間で、こうした見解が具体的に表明されるようになった。 ウクライナではプーチン大統領の核威嚇に対して、米国のバイデン政権が対決を恐れて消極的な姿勢のままとなった。習近平国家主席はその姿勢を見て、核の威嚇が台湾有事への米国の介入阻止の有効策になると判断したからだという。 中国の台湾攻略での核兵器使用の威嚇を予測したのは、ワシントンの大手研究機関「戦略予算評価センター(CSBA)」の上級研究員のトシ・ヨシハラ氏と