EUで唯一の独裁国家を率いるオルバーン首相の総選挙圧勝は、米バイデン政権が掲げる「権威主義陣営との対決」に完全には追従しない国の強かな地政学を浮き彫りにした。ロシアのウクライナ侵攻について曖昧戦略をとる国は、インドをはじめ少なくない。民主主義陣営が対中国「競争的共存」を進める上で、こうした「異端児」国家も疎外せずに連携を築く度量と包容力が問われてくる。